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手足口病 ~実は2つのタイプがあります~
最近、当院では再び、手足口病のお子さんが増えてきました。
手足口病という名前はよく知られていますが、実は原因となるウイルスにはいくつか種類があり、大きく分けると「昔ながらのタイプ」と「発疹が強く出るタイプ」の2つがあります。
同じ手足口病でも症状が少し違うため、「前にかかった時と様子が違う」「本当に手足口病なの?」と心配になることもあります。
今回は、手足口病について分かりやすくお伝えしたいと思います。
手足口病とは?
手足口病は、主に乳幼児にみられるウイルス感染症です。
原因となるのはエンテロウイルスやコクサッキーウイルスという仲間のウイルスです。
名前の通り、
- 手のひら
- 足の裏
- 口の中
に発疹や水ぶくれができることが特徴です。
夏に流行することが多く、保育園や幼稚園などで集団発生することも珍しくありません。

タイプ① 昔ながらの「典型的な手足口病」
主な原因はコクサッキーA16やエンテロウイルス71(EV71)です。
このタイプでは、
- 手のひらや足の裏に小さな発疹
- 口の中の痛み
- 軽い発熱
がみられます。
発疹はそれほど多くなく、数日で自然に改善することがほとんどです。比較的元気なお子さんも多く、食事や水分が取れていれば、自宅で様子を見ることができます。
タイプ② 発疹が強く出る「コクサッキーA6型」
ここ10年ほどで増えているタイプです。従来の手足口病とは少し様子が異なります。
発疹が全身に広がることがあります
手や足だけでなく、
- 腕
- 脚
- おなか
- 背中
- 顔
などにも発疹が出ることがあります。
また、
- 水ぶくれが大きい
- 発疹の数が多い
- 湿疹のある場所に強く出る
といった特徴もあります。
そのため、
「とびひ?」
「水ぼうそう?」
「アレルギー?」
と間違われることもあります。
病気が治った後に爪がはがれることも
コクサッキーA6型では、感染後1~2か月してから爪に変化が現れることがあります。
例えば、
- 爪に横線が入る
- 爪が途中から割れる
- 爪がはがれる
などです。
初めて見ると驚かれる保護者の方も多いのですが、多くの場合は新しい爪が自然に生えてきます。
特別な治療が必要になることはほとんどありません。
ただし、爪の変化が気になる場合はご相談ください。
口の痛みが一番の問題です
手足口病で注意したいのは、発疹そのものよりも口の中の痛みです。
口内炎ができると、
- 飲み物を嫌がる
- 食事ができない
- よだれが増える
ことがあります。
特に小さなお子さんでは脱水に注意が必要です。
食べやすいものは?
口の中が痛い時は、
〇 ゼリー
〇 プリン
〇 ヨーグルト
〇 アイスクリーム
〇 冷ましたスープ
などがおすすめです。
反対に、
△ オレンジジュース
△ 炭酸飲料
△ 塩味の強いもの
△ 熱い食べ物
は、しみて痛みが強くなることがあります。

受診した方がよいのはどんな時?
次のような場合は受診をおすすめします。
- 水分がほとんど取れない
- おしっこの回数が減っている
- 元気がない
- ぐったりしている
- 高熱が続く
- 症状が強く心配
特に乳児では脱水が進みやすいため注意が必要です。
登園・登校はいつから?
手足口病は、発疹が残っていても、
- 発熱がない
- 元気がある
- 普段通り食事ができる
状態であれば登園・登校は可能です。学校保健安全法では、手足口病は出席停止の対象ではありません。
ただし、園や学校によって独自のルールがある場合がありますので確認してください。

最後に
手足口病は毎年流行する身近な感染症ですが、最近は発疹が全身に広がるタイプも増えています。
特にコクサッキーA6型による手足口病では、
- 発疹が多い
- 全身に広がる
- 治った後に爪が変化する
という特徴があります。
見た目が派手なため心配になることもありますが、多くの場合は自然に回復します。一方で、口の痛みによる脱水には注意が必要です。
当院でも手足口病のお子さんが増えてきています。診察の際には、病気の経過や家庭での過ごし方、水分補給の工夫などもお話ししています。心配なことがありましたら、お気軽にご相談ください。