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皮膚のケア

皮膚のケア

子どもの肌はデリケートで乾燥しやすいために皮膚のトラブルがおこりやすく、また小児に特有の皮膚疾患も数多くあります。
症状を言葉で表現することも難しいため、気づいた時には症状が悪化し、大人が思っている以上に辛い症状に耐えていることもあります。
お子さまの肌の変化にお気づきになりましたら、なるべく早めに診察にいらしてください。
日常的なスキンケアが非常に重要です。軟膏の塗り方や保湿剤の使い方、そのほかスキンケアの方法についてご不明なことがありましたら遠慮なくお尋ねください。

健康な皮膚と乾燥した皮膚の違い

角層のバリア機能を維持するのに大切なのが、皮膚の潤いを保つ「皮脂膜」「角質細胞間脂質」「天然保湿因子」と呼ばれる物質。この3つの物質が少なくなって乾燥した状態(ドライスキン)になると、角層がはがれて隙間ができ、外からの刺激を受けやすくなります。
健康な皮膚を維持するには、乾燥が引き起こす隙間の形成などを保湿により塞ぎ、同時に原因物質が皮膚表面に存在しないように除去する(いろいろな意味での汚れを取り去る)ことが予防につながります。基本は「まずきれいに、そしてしっとり」です。

スキンケアの基本

赤ちゃんの皮膚の特徴

  • 大人に比べて薄い
  • 汗の出る穴と毛穴の数が大人と同じ(一生変わらない)⇒単位面積あたり過密に存在しており、汗の出る穴や毛穴に関連するトラブルが起きやすい素地がある
  • 毛穴から分泌される皮脂…新生児期は、母体からのホルモンの影響などで一時たくさん出るが、一般に大人に比べて少ない
  • 皮膚の角層に含まれるアミノ酸の量が大人より少ない
  • 皮膚表面の状態が季節(生活環境)により大きく変動する

スキンケア

どんな病気でも発生してから治すより、予防して発生しないようにした方がよいですね。赤ちゃんや小さなお子様はもともと肌が薄くちょっとした刺激に弱いので、毎日のスキンケアが大切です。キーワードは「まずきれいに、そしてしっとり」です。洗浄と保湿です。
1日2回行うのが基本です。お風呂のとき以外に、お湯で濡らしたタオルなどで押さえ拭きし、その後に保湿剤を塗る機会を設けてください。

皮膚の洗浄

石けんを十分に泡立てて、強くこすらないよう手で洗いましょう。顔を含めて全身をくまなく洗いましょう。石けんの成分が皮膚に残っていると刺激になるので、しっかりとすすぐことも重要です。

保湿

洗った後は出来るだけ早く(5~15分以内に)保湿剤を全身に塗ってください。

【保湿剤の種類】
暑い時期は乳液やローションを、寒くて乾燥する時期はクリームやワセリンを使用するのがよいでしょう。

  • 油性の被膜で水分の蒸散を防ぐ:ワセリン、プロペト、オリーブ油 など
  • 水分と結合して保湿効果を発揮:ヘパリン類似物質(ヒルドイドなど)、ヒアルロン酸など
  • 天然保湿因子として働く:セラミド、尿素、ヒアルロン酸ナトリウム など

【保湿剤の種類】
軟膏やクリーム(口径5mmのチューブ)は、人差し指の先端から1つ目の関節まで伸ばした量(FTU:Finger tip unit) 、ローションの場合は、1円玉大の量が約0.5gです。この量で、手のひらの面積約2枚分に塗れます。塗り終わった後にティッシュが皮膚に付く、または皮膚がテカる程度も使用量の目安になります。

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