Vaccine

予防接種

予防接種の意義

ワクチンとは、病原体や細菌の毒性を弱めたりなくしたりして作られたもので、あらかじめ接種することで体に「免疫の記憶」をつくることができます。これにより、実際に病原体が体に入ってきたときに、すばやく免疫が働き、病気を防いだり軽くすませたりすることができます。このようにワクチンで予防できる病気は「VPD」と呼ばれ、現在では20種類以上あります。

予防接種には、自分自身を守る「個人防衛」と、社会全体を守る「社会防衛」という大切な役割があります。多くの人が接種することで感染症の広がりが抑えられ、まだ接種できない赤ちゃんや持病のある方も守られます。また、予防接種は、実際に病気にかかった場合の治療費に比べて費用が少なく、医療の面でも大きなメリットがあります。

一方で、「自然に感染した方がよいのでは」と考える方もいます。確かに自然感染で強い免疫が得られることもありますが、脳炎や肺炎などの重い合併症を起こす危険や、周囲に感染を広げてしまうリスクがあります。そのため、ワクチンで防げる病気は予防接種で防ぐことが最も安全で確実な方法です。
感染症が減ってくるとワクチンの効果は見えにくくなり、副反応ばかりが目立つこともあります。
しかし、予防接種のメリットとデメリットを正しく理解し、冷静に判断することが大切です。お子さんと社会を守るために、予防接種の意義を知っておきましょう。

定期接種と任意接種のワクチン

予防接種には、「定期接種」と「任意接種」の2種類があります。

定期接種

「予防接種法」に基づいて国が勧めているワクチンで、現在日本では子ども向けに14種類が対象となっています。原則として自治体が費用を負担するため、無料で受けることができます。

任意接種

国が使用を認めているものの、法律で定められていないワクチンで、基本的には自己負担となります。ただし、一部の自治体では助成が受けられる場合もあるため、事前に確認しておくと安心です。

定期接種と任意接種の違いは制度上のものであり、ワクチンの効果や重要性に大きな差はありません。
任意接種のワクチンも安全性や有効性が確認されたものですので、費用がかかる場合でも、お子さんを守るためには接種を検討する価値があります。
また、現在は任意接種となっているワクチンでも、今後データが十分にそろえば定期接種に変更される可能性があります。
しかし、その時期を待つ間に感染症にかかってしまうリスクもあるため、接種できる時期に適切に受けておくことが大切です。
さらに、渡航時など特別な状況で必要となるワクチンもあります。
お子さんの生活環境やリスクに応じて、どのワクチンが必要か迷った場合は、ご相談ください。

赤ちゃんは、なぜ生後2か月からワクチン接種が必要?

赤ちゃんは、生まれてしばらくの間はお母さんからもらった免疫によって守られています。しかしこの免疫は生後5~6か月ごろから徐々に弱まり、その頃から感染症にかかりやすくなります。 乳児期の感染症は重症化しやすく、入院が必要になったり、まれに命に関わることもあります。こうした病気から赤ちゃんを守るために重要なのが予防接種です。生後5~6か月までに十分な免疫をつけるためには、生後2か月からワクチン接種を始めることが大切であり、この時期が「ワクチンデビュー」の適切なタイミングとされています。

スムーズな「ワクチンデビュー」のために

  • 妊娠中、特に妊娠後半の健診時から情報を集めて流れを把握しておくと安心です。
  • 生後2週間健診や1か月健診のタイミングで接種スケジュールを確認し、小児科の予約を入れておきましょう。
  • 特にロタウイルスワクチンは初回接種の期限が短いため、注意が必要です。

2か月から接種を開始すると、3~4か月健診の頃には複数回の接種が進んでいます。この機会に接種状況を確認し、次の予約も忘れずに行いましょう。
5か月以降は一段落しますが、B型肝炎ワクチンの追加接種などが続きます。また、地域によっては日本脳炎ワクチンを早めに始めることもあります。
体調不良などでスケジュールが遅れた場合でも、健診の機会を活用して遅れを取り戻す「キャッチアップ接種」が可能です。
母子手帳で接種状況を確認しながら進めていきましょう。そして1歳以降のワクチンに備えて、早めに次の計画を立てておくことも大切です。
お子さんを感染症から守るために、計画的に予防接種を進めていきましょう。

ワクチンの同時接種

複数のワクチンを同じ日に、それぞれ別の部位に接種する方法です。
例えば生後2か月では、ロタウイルス(飲むワクチン)に加え、五種混合、肺炎球菌、B型肝炎などを同時に受けることがあります。
ワクチンの本数が多く不安に感じる方もいますが、日本ではワクチンの種類が増えたことにより、効率よく接種を進めるために広く行われています。
同時接種の大きな利点は、早く多くの病気から守られること、通院回数が減り保護者の負担が軽くなることです。また、社会全体で感染症を減らすことにもつながります。接種は腕や太ももなど部位を分けて行い、安全に配慮して実施されます。
安心して医師と相談しながら進めていきましょう。

  • 安全性

    海外を含め多くの研究で確認されており、どの組み合わせでも問題なく接種できることが分かっています。

  • 副反応

    副反応はそれぞれのワクチンに応じて一定の割合で起こりますが、同時接種だからといって特別に増えることはありません。複数を同時に受けても、1本ずつ別の日に受けた場合と、全体のリスクは変わらないと考えられています。

  • 効果

    同時接種によってワクチンの効果が弱まることもありません。体の免疫は複数の刺激に十分対応できる仕組みになっており、安心して受けることができます。

予防接種の注意点

副反応と有害事象

ワクチンの免疫をつける働きに伴って起こる反応を「副反応」と呼びます。例えば、発熱や接種部位の腫れなどがこれにあたります。
また、ワクチン接種の後に起こった出来事すべてをまとめて「有害事象」と呼びます。これは、ワクチンが原因とは限らず、たまたま別の原因で起こった症状も含まれます。こうした情報を広く集めることで、まれな副反応を見つけたり、安全性を確認したりすることにつながっています。
ワクチンの副反応には、比較的よくみられる軽いもの(発熱・発疹・腫れなど)と、非常にまれですが重いもの(アナフィラキシー、けいれん、脳炎など)があります。生ワクチンでは、ごく軽い感染症のような症状が出ることもありますが、不活化ワクチンではそのようなことはありません。
万が一、予防接種によって健康被害が生じた場合には、救済制度が用意されています。
定期接種と任意接種で制度は異なりますが、医療費や補償が受けられる場合があります。接種との関係がはっきりしない場合でも対象となることがあり、心配な症状があれば早めに医療機関や自治体へ相談することが大切です。

予防接種ストレス関連反応(IRSS)

不安や緊張といった心のストレスが原因で、ドキドキやめまいが起こることがあります。
このような心のストレスが原因で起こる反応を「予防接種ストレス関連反応(ISRR)」といいます。接種そのものだけでなく、「これから注射を受ける」という不安の段階でも起こることがあるのが特徴です。
こうした反応は、注射への恐怖が強い方や、過去に失神した経験がある方、不安を感じやすいお子さんに起こりやすいとされています。そのため、接種の際には家族がそばに付き添う、他の人と時間をずらす、横になって接種するなど、不安を軽くする工夫が有効です。
また、接種後はすぐに立ち上がらず、15~30分ほど座って様子を見ることも大切です。

接種の前後すぐに起こる反応

接種前後のIRSSとして、「急性ストレス反応」と「血管迷走神経反射」があります。
急性ストレス反応では、ドキドキする、息が速くなる、汗が出るなどの症状がみられます。
一方、血管迷走神経反射では、血圧が下がって立ちくらみやめまいが起こり、失神することもあります。これはアレルギー反応(アナフィラキシー)とは異なり、じんましんや呼吸困難は通常みられません。

接種後しばらくしてから現れる反応

接種から時間を置いて現れるIRSSは「解離性神経症状反応」と呼ばれます。手足に力が入らない、しびれる、歩きにくい、けいれんのような動きが出るなど、さまざまな症状がみられますが、検査では異常が見つからないのが特徴です。
これらはワクチンそのものが原因というより、不安や過去の経験、周囲の影響など、複数の要因が重なって起こると考えられています。

ワクチン接種に注意が必要な場合

予防接種は多くのお子さんにとって安全に受けられるものですが、体調や状況によっては注意が必要な場合があります。
もし治療などで定期接種の時期を逃した場合でも、「長期療養特例」により回復後2年間は定期接種として受けられる制度があります。
お子さんの状態に応じて最適なタイミングで接種を進めるためにも、迷ったときはかかりつけ医や自治体に相談することが大切です。

体調不良のとき

体温が37.5℃以上ある発熱時は接種を見合わせます。一般的なかぜなどであれば、回復してから1~2週間ほどあけて接種しますが、麻疹では約4週間、風疹・水痘・おたふくかぜでは2~4週間あける必要があります。
また、重い急性の病気にかかっている場合も接種は延期しますが、軽い症状であれば接種可能なこともあるため、医師に相談しましょう。

ワクチンにアレルギーがあるとき

これまでにワクチンやその成分で重いアレルギー(アナフィラキシー)を起こしたことがある場合は、同じワクチンは接種できません。
なお、アレルギー体質や慢性疾患(糖尿病や腎疾患など)があっても、状態が落ち着いていれば接種できることがほとんどです。ただし、免疫を抑える薬の使用や輸血後などは接種時期を調整する必要があります。

妊娠しているとき

妊娠中の方は麻疹・風疹・水痘・おたふくかぜなどの生ワクチンは接種できません。ただし授乳中の接種は問題ありません。

特定の病気があるとき

特定の病気がある場合にも注意が必要です。例えば、免疫不全のあるお子さんでは生ワクチンを避けることがあり、ロタウイルスワクチンも一部の疾患では接種できません。
なお、熱性けいれんやてんかんの既往があっても、状態が安定していれば多くの場合接種は可能です。むしろ感染症による発熱のほうがけいれんを起こすリスクは高いため、予防接種は重要です。

各種ワクチンのご案内

B型肝炎ワクチン 不活化/定期

B型肝炎ワクチンは、将来の肝炎や肝硬変、肝臓がんを予防する「世界初のがん予防ワクチン」です。
日本ではかつて感染リスクが低いと考えられていましたが、実際には年間2万人以上の感染者が推定されており、すべてのお子さんに接種が推奨されています。

接種方法

不活化ワクチンの皮下注射

接種スケジュール

計3回(生後2か月、その4週間後、初回から20〜24週後)

上手な受け方・ポイント

  • 3歳未満で感染すると慢性化しやすいため、早期接種が重要です。
  • 小児用肺炎球菌、ロタウイルス、五種混合などとの同時接種が効率的です。
  • 効果は10〜20年続くため、中学生頃の追加接種も検討の価値があります。
ロタウイルスワクチン 生/定期

ロタウイルスは、乳幼児のウイルス性胃腸炎の中でも特に重症化しやすいVPD(ワクチンで防げる病気)です。激しい嘔吐や下痢により脱水症状を起こし、入院が必要になったり、脳炎などの重い合併症を引き起こしたりすることもあります。
世界保健機関(WHO)も、子どもにとって「最重要ワクチンの一つ」として世界中の乳児への接種を推奨しています。

接種方法

生ワクチンの経口接種

接種スケジュール

ロタリックス(2回:生後24週まで)または ロタテック(3回:生後32週まで)
※どちらを接種するかは、かかりつけの医療機関とご相談ください。原則として、1回目と同じワクチンを最後まで継続します。

上手な受け方・ポイント

  • 腸重積症のリスクが低い低月齢のうちに完了させる必要があるため、接種期限が非常に厳密です。初回は必ず【生後14週6日まで】に受ける必要があります。生後15週以降に初めて接種することは、安全上の理由から推奨されていません。
  • 生後2か月になったらすぐに、五種混合・小児用肺炎球菌・B型肝炎などの注射ワクチンと同時接種することをおすすめします。
  • 経口生ワクチンのため、次のワクチンを打つまでに通常4週間以上の間隔を空ける必要があります。遅れを防ぐためにも、同時接種を活用しましょう。
  • 高い安全性が確認されており、重症化を約90%減らすことができます。
五種混合ワクチン(DPT-IPV-Hib) 不活化/定期

五種混合ワクチンは、これまで別々に接種していた四種混合(ジフテリア・百日せき・破傷風・ポリオ)とヒブ(インフルエンザ菌b型)が一つになったワクチンです。1回の注射で5つの深刻な感染症を予防でき、赤ちゃんの負担軽減やスケジュール管理の簡略化につながります。

予防できる5つの病気(VPD)

これらはすべて、かかると命に関わったり、重大な後遺症を残したりする可能性がある病気です。

  • 百日せき: 激しい咳が続き、小さな赤ちゃんでは呼吸が止まって死亡することもあります。近年は大人にも流行しており、どこで感染するか分かりません。
  • ヒブ感染症(細菌性髄膜炎など): 脳を包む膜に菌が入り込む「髄膜炎」や、のどの奥が腫れて窒息する恐れのある「急性喉頭蓋炎」を引き起こします。
  • 破傷風: 土の中にいる菌が傷口から入り、全身の筋肉を硬直させます。ワクチンでしか免疫が作れず、現在も国内で毎年約100人が発症しています。
  • ポリオ(小児まひ): 手足の麻痺や呼吸困難を引き起こし、一生障害が残ることがあります。日本国内での発生はありませんが、海外からウイルスが持ち込まれるリスクに備える必要があります。
  • ジフテリア: のどの炎症により呼吸困難に陥る病気です。現在はワクチンの普及により国内での報告はほとんどありません。

接種方法

不活化ワクチンの皮下注射

接種スケジュール

第1期初回:生後2か月から開始。3〜8週間の間隔で3回接種。
第1期追加:3回目終了後、6〜18か月の間隔をあけて1回接種。
第2期:11歳になったら「二種混合(DT)」を1回接種。

上手な受け方・ポイント

  • 小児用肺炎球菌、ロタウイルス、B型肝炎ワクチンなどと同時に受けることができます。早期に多くの免疫をつけるため、医師と相談して進めましょう。
  • 百日せきやヒブは赤ちゃんにとって非常に危険です。BCGなどよりも優先して、できるだけ早く開始することが推奨されます。
  • 接種部位の赤み、はれ、しこりなどの副反応は、回数を重ねるごとに出やすくなる傾向がありますが、通常は数日で自然に治まります。
  • まれに腕全体が大きくはれることがあります。その場合や、高熱など心配な症状が見られるときは、すぐにかかりつけ医を受診してください。
小児用肺炎球菌ワクチン 不活化/定期

肺炎球菌は、お子さんの鼻やのどによくいる菌ですが、ひとたび血液や髄液に入り込むと、細菌性髄膜炎、肺炎、敗血症といった命に関わる重い病気を引き起こします。
特に「細菌性髄膜炎」は、かかった子どもの半数以上が0歳の赤ちゃんです。早期診断が難しいうえに、最近は抗菌薬(抗生物質)が効かない菌も増えており、治療しても難聴や麻痺などの後遺症が残ることがあります。このリスクから守るために、世界保健機関(WHO)も「最重要ワクチンの一つ」として接種を強く推奨しています。

接種方法

不活化ワクチンの皮下注射

接種スケジュール

計4回(生後2か月〜6か月に4週間隔で3回、生後12〜15か月で追加1回)
※接種を開始する月齢・年齢によって回数が異なります(7か月以降の開始では回数が減ります)。
しかし、早期の感染を防ぐために、可能な限り生後2か月からの開始が望まれます。

上手な受け方・ポイント

  • 生後2か月のタイミングで、五種混合・ロタウイルス・B型肝炎との同時接種がおすすめです。
  • 髄膜炎は生後6か月から増え始めるため、それまでに3回分を終えるのが理想です。
  • 1歳代の追加接種が、免疫を長持ちさせる鍵となります。
  • 接種後に発熱(10%程度)がみられることがありますが、通常1日程度で下がります。
BCGワクチン 生/定期

BCGは、結核菌による感染を防ぐためのワクチンです。特に乳幼児が結核にかかると、脳を包む膜に炎症が起きる「結核性髄膜炎」や、菌が全身に広がる「粟粒(ぞくりゅう)結核」など、命に関わる重篤な状態になりやすいため、事前の予防が非常に重要です。

接種方法

生ワクチンのスタンプ方式(管針法)

接種スケジュール

生後5か月〜7か月(一生に1回)

上手な受け方・ポイント

  • 先天性免疫不全の確認ができる3か月以降の接種が推奨されています。
  • 「百日せき」や「ヒブ」などの予防を優先し、それらのワクチン(五種混合など)の初回3回分を終えたタイミングでの接種が最適です。
  • お住まいの地域によって、医療機関で受ける「個別接種」か、保健センター等での「集団接種」かが異なります。集団接種の場合はスケジュール調整が必要になるため、あらかじめかかりつけ医と相談して計画を立てましょう。
  • 【コッホ現象】通常は2〜3週間かかる反応が、接種後10日以内(特に3〜4日以内)に激しく赤く腫れたり膿んだりした場合は、赤ちゃんが接種前にすでに結核菌に感染していた可能性があるため、受診が必要です。
MRワクチン 生/定期

MRワクチンは、麻しん(はしか)と風しんの2つの生ワクチンを混合したものです。麻しんは感染力が極めて強く、重い肺炎や脳炎を引き起こす恐れがある恐ろしい病気です。
また、風しんは「三日はしか」とも呼ばれますが、妊婦が感染するとお腹の赤ちゃんに障害が出る可能性があります。これらを防ぐには、ワクチンで確実な免疫をつけることが唯一の方法です。

接種方法

生ワクチンの皮下注射

接種スケジュール

第1期:1歳になったらすぐ
第2期:小学校入学前の1年間(年長さん)
4月から3月までの1年間が対象です。この期間を過ぎると自費での接種(任意接種)となり、費用も高額になるため、「入学前の夏休みまで」に完了させるのがおすすめです。

上手な受け方・ポイント

  • 確実な免疫をつけ、効果を長持ちさせるために、一生に2回接種することが法律で定められています。
  • 1歳になったらMRとおたふくかぜ、水痘(みずぼうそう)ワクチンをまとめて同時接種するのが一般的です。
  • 以前に麻しんや風しんにかかった(と診断された)ことがあるお子さんでも、MRワクチンを接種して問題ありません。
  • 30代前半までの保護者の方も、2回接種しているか確認をおすすめします。
おたふくかぜワクチン 生/任意

おたふくかぜは、耳の下(耳下腺)が腫れるだけでなく、重い合併症を引き起こすことがある病気です。数千人に1人の割合で、一生治らない難聴(ムンプス難聴)になることがあり、また、自然感染した子の100人に1〜2人は無菌性髄膜炎を発症します。これらを防ぐには、ワクチン接種が唯一かつ最も安全な方法です。

接種方法

生ワクチンの皮下注射

接種スケジュール

1回目:1歳になったらすぐ
2回目:1回目の3〜5年後
おたふくかぜワクチンは現在、日本では「任意接種」ですが、世界的には2回接種が標準です。

上手な受け方・ポイント

  • 自然感染よりもワクチンの方が、髄膜炎のリスクは格段に低く安全です。
  • MRワクチン、水痘(みずぼうそう)ワクチン等との同時接種がおすすめです。
  • 接種後2〜3週間経った頃に、まれに微熱が出たり耳の下が少し腫れたりすることがありますが、多くは自然に治ります。
みずぼうそうワクチン 生/定期

みずぼうそうは非常に感染力が強く、保育園や幼稚園などでも流行しやすい病気です。以前は「一度かかればいい」と言われることもありましたが、大人になってから帯状疱疹の原因になったり、跡が残ったりすることもあるため、現在はワクチンでの予防が標準となっています。

接種方法

生ワクチンの皮下注射

接種スケジュール

1歳代で計2回(1回目から3か月~6か月あける)
みずぼうそうワクチンは、2回接種することでより確実な効果を発揮します。

上手な受け方・ポイント

  • 1回だけでは数年以内に発症するケースがあるため、必ず2回完了させましょう。
  • 感染者と接触しても、72時間以内に接種すれば発症を抑えられる可能性があります。
  • 副反応がほとんどない、非常に安全性の高いワクチンです。
日本脳炎ワクチン 不活化/定期

日本脳炎は、ウイルスを持つ蚊に刺されることで感染します。感染しても症状が出ないことが多いですが、発症すると脳炎を引き起こし、重い後遺症が残ったり命に関わったりする大変恐ろしい病気です。特効薬がないため、ワクチンで免疫をつけておくことが唯一の防衛策です。

接種方法

不活化ワクチンの皮下注射

接種スケジュール

基礎免疫3回(3歳から開始し、1〜4週間隔で2回接種・2回目の約1年後に3回目接種)、追加1回(9〜12歳)の計4回

上手な受け方・ポイント

  • 標準開始は3歳ですが、リスクのある地域(西日本など)では生後6か月から可能です。
  • 接種部位が少し赤くなることが約10%の方に見られます。
  • 現在使用されている「細胞培養ワクチン」は世界的に安全性が実証されています。
インフルエンザワクチン 不活化・生/任意

インフルエンザは、普通のかぜとは異なり、肺炎や脳炎といった重症の合併症を引き起こす恐れがある「VPD(ワクチンで防げる病気)」です。発症を完全に防ぐ効果は他のワクチンほど高くありませんが、「入院が必要になるほどの重症化」を食い止める強力な効果があります。
流行するウイルスの型は毎年変わります。WHO(世界保健機関)の予測に基づき、その年に合わせたワクチンが作られるため、前年に接種していても毎年受ける必要があります。

接種方法

日本では2024年から、従来の注射に加え、鼻にスプレーするタイプが導入されました。
注射(不活化ワクチン):
最も一般的な方法です。生後6か月から接種でき、13歳未満は2回接種が必要です。(2〜4週間隔/4週間あけるのが理想)
鼻スプレー「フルミスト」(生ワクチン):
痛みがなく、鼻粘膜に直接免疫を作ります。生ワクチンのため妊娠中の方や免疫不全の方は接種できません。また、接種後1〜2週間は鼻からウイルスが排出される可能性があるため、重度の免疫不全者との密接な接触は避けましょう。

接種スケジュール

注射(不活化ワクチン) 毎年1回(13歳未満は2回)
鼻スプレー(フルミスト) 毎年1回

上手な受け方・ポイント

  • インフルエンザワクチンは、接種してから効果が出るまでに約2週間かかります。流行前の11月中に完了するスケジュールが理想的です。
  • 予約方法や開始時期が医療機関ごとに独自に設定されていることが多いので、早めに確認しておきましょう。
  • 注射の場合は、接種した場所の赤み・腫れ、微熱などが出ることがあります。鼻スプレーの場合は、鼻水・鼻づまり、せき、のどの痛みなどが出ることがありますが、多くは軽度で自然に治ります。
HPVワクチン 不活化/定期

子宮頸がんは、国内で毎年約1.1万人が発症し、約2,900人が亡くなっている深刻な病気です。その原因のほとんどがHPV(ヒトパピローマウイルス)の感染によるものです。HPVは性交渉によって誰でも感染するありふれたウイルスですが、ワクチンで感染を防ぐことにより、将来のがん発症リスクを劇的に下げることができます。
HPVワクチンにはいくつか種類がありますが、2026年度から定期接種は、最も予防効果が高い「9価ワクチン(シルガード9)」のみとなりました。

接種方法

不活化ワクチンの筋肉注射

接種スケジュール

小学校6年生〜高校1年生相当の女子
15歳未満で開始:計2回(1回目から6か月後に2回目)
15歳以上で開始:計3回(1回目から2か月後に2回目、6か月後に3回目)

上手な受け方・ポイント

  • 初めての性交渉を経験する前の接種が最も高い効果(80〜90%減)を発揮します。
  • 2025年から男性も9価ワクチンの接種が可能になりました。自治体によっては費用助成を行っている場合があるため、お住まいの地域の情報を確認してみましょう。
  • 筋肉注射のため痛みが出やすいですが、通常数日で自然に治まります。

おすすめ予防接種スケジュール

出典:KNOW-VPD! VPDを知って、子どもを守ろう
※2026年4月現在の情報です。最新情報は上記出典元をご確認ください。

PageTop