院長です。今日は個人的なことを書きます。
今日、9月24日の午後は、精華町の新型コロナワクチン集団接種会場でのお仕事でした。本来、僕は当番ではなかったのですが、小児の接種が組み入れられることになり、急遽出務することになったのです。
接種が始まって30分くらい経ったころ、若い女性が僕のところに来られました。マスクをしていたのですぐに分からなかったのですが、予診票の名前をみてビックリ。僕が開業医となって、最初にお産に立ち会った、そのときに生まれた子でした。
ご存じない方も多いと思いますが、僕が開業医となったのは20年前。産婦人科医との共同開業で、その頃からすべてのお産に立ち会ってきました。そこを離れ、今のクリニックを開いたのが10年前です。
彼女は、予定日よりかなり早く、小さく生まれたので、しばらく保育器に収容ました。幸い順調に経過して、すくすくと成長してくれました。当時のことは、今でもよく覚えています。その子が、立派に成長して目の前にいる。今は、自分の夢の実現のために勉強中とのこと。がんばって、ぜひ実現してほしい。わずかな時間でしたが、言葉を交わすことができて本当に嬉しかったのです。
今日、この仕事が舞い込んでこなかったら…。彼女が、他の先生の列に並ぶことになっていたら…。いくつかの偶然が重なったことで生まれた邂逅は、小児科医として開業した原点を思い出させてくれたのでした。 (2022.9.24)