流行している手足口病の特徴

院長です。

皆さんご存じのように、全国的に手足口病が流行しつつあります。当院のある精華町でも流行がみられており、乳幼児を中心に受診されるお子さんが増えています。

手足口病の特徴や対策については、これまでお伝えしてきているとおりですが、受診されるお子さんの症状に一定の傾向がある印象を感じていますので、今回はそれについてお伝えします。

一般的な手足口病の症状は、手のひらや足の裏、口の中(舌やのど)に、2㎜から3㎜ぐらいの水疱(水ぶくれ)ができます。口の中の痛みを伴い食事がとりにくくなることが多いのですが、数日のうちに改善し日常生活に戻ることができます。

現在流行している手足口病は、すこし発疹の様子が異なります。これは、原因となるウイルスの違いによるものです。手のひらや足の裏だけではなく、口の周り、腕や脚、お尻やお腹、背中などにも水泡ができます。一般的な手足口病ではみられない大きな水疱をつくる場合があり、かゆみを伴うこともあります。また発疹が治まった頃に、爪が取れてしまうという『爪甲脱落症』といった症状を起こす場合があるのが特徴のひとつです。これは自然に治るので心配ありません。

急性期の対処の仕方は同じですが、このような違いがあることを知っておいていただきたいと思います。(2021.11.22)