昨日のおはなし会

院長です。昨日、「小児科の先生とおはなししよう」を開催しました。テーマは「乳幼児期の発達に関すること」でした。
今回は、どのようなことをきっかけに発達の遅れが気になりはじめるのか、いわゆる発達障害と呼ばれる疾患について、そして発達障害と混同されがちな愛着障害についてお話ししました。発達障害の子どもが増えているといわれていて、原因としてさまざまな事が指摘されていますが、その中には診断基準が変わったことや、疾患そのものが一般の方によく知られるようになったことも含まれていると思われます。個人的に気になっていたことは、子どもとかかわる特定の人との関係性の障害である愛着障害のお子さんの症状が、発達障害のお子さんの症状と似ているために、愛着障害と発達障害が混同されて適切な支援が受けられていない場合が多々ある、ということです。
健診などでわが子の発達の遅れを指摘され、不安となって相談に来られる方に出会うことがあります。お話を聞かせていただくと、多くの場合「この子は発達障害なのではないか」ということを最も気にされていると感じます。私自身はこの分野の専門家ではないので、必要な場合は専門施設に紹介させていただくことが多いのですが、実際は関係性の障害ではないだろうか、と感じることもしばしばです。このようなことから、当初のテーマからは少しずれてしまったかもしれませんが、今回は愛着障害のことに多くの時間を割かせていただきました。
次回は2月21日(金)の予定です。今度は愛着障害にしぼって、詳しくお話ししたいと考えています。  (2020.1.25.)