院長です。今日の午後に行った「小児科の先生とおはなししよう」。テーマは「子どもの睡眠・排泄」でした。内容は以下のようなものでした。
睡眠については、①睡眠覚醒のリズムの生後発達、②1日の睡眠覚醒のサイクルについて、③良い眠りに必要なこと、④寝ないと太る:将来の生活習慣病との関連、⑤早起きの重要性、⑥夜泣きについて、といった流れでお話ししました。睡眠時間には個人差があり、その良し悪しは、長さだけでは評価できません。一番覚醒しているはずの午前10時から12時にしっかり目覚めて活動できていれば、基本的には問題ありません。良く眠るには、規則正しく朝の光を浴びること、昼間の活動を高めることが必要です。大人の生活習慣が、知らずしらずのうちに子どもの生活習慣を乱し、眠りを妨げていることもあります。子どもたちの将来にかかわることですから、私たちが十分に気をつける必要がありますね。
排泄については、夜尿症のこと、トイレトレーニングのこと、便秘についてお話ししました。夜尿症については、遺伝的素因が原因であることが多く、治療の対象となるのは小学校入学以降とされています。普段の生活での対応としては、夕食から就寝までの時間をできるだけ長くすることと、夕食時間からは水分を控えること。夕食終了時から就寝まで3時間の間隔があれば、摂取した水分の80%が就寝前の排尿で排泄されるからです。これによって、大部分の夜尿が防止できると考えられています。便秘については、便秘の悪循環(排便時の痛みから、排便を我慢することで便秘が進行する場合。直腸の拡張から便意を感じにくくなることにより、便秘が進行する場合。)から抜け出すことが必要です。一般的治療としては、食後15~30分での排便習慣、全身運動、腹筋運動などが言われていますが、十分な証拠は得られていません。水分や食物繊維の摂取についても同様です。排便時の出血を伴う場合などには、しばらく薬を服用することが必要となります。
お話の後は、いつものようにテーマ以外のこともふくめ、質問にお答えしたりして過ごしました。
申込みいただいていたのに、残念ながら体調不良などで急に参加できなくなった方がおられました。また、ご都合が合わなかった方がおられるかもしれません。今後も月に1回だけですが、毎月継続していきたいと思いますので、またご参加ください。
次回は3月13日(金)の予定となっています。お話のテーマは、今月末にはお知らせしたいと考えています。これからもよろしくお願いいたします。 (2015.2.17.)