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乳幼児にマスクは必要? ― 日本小児科学会からのお知らせ
院長です。
インフルエンザなどの呼吸器感染症が気になる季節になりました。
感染予防のために、子どもにもマスクを着けさせた方がよいのでは、と考える保護者の方もおられると思います。
先日、日本小児科学会から、乳幼児のマスク着用についてのお知らせがありました。(2026年9月28日「「乳幼児のマスク着用の考え方」改訂について)
その中で、特に強調されているのが、”「2歳未満の子どもには、マスクの着用は勧められない」”ということです。
なぜ、2歳未満の子どもにはマスクを着けない方がよいのでしょうか。
乳幼児のマスクには、危険があります
大人にとっては当たり前のように使っているマスクですが、赤ちゃんや小さな子どもにとっては、必ずしも安全なものではありません。
日本小児科学会は、乳幼児のマスク着用について、次のような危険性を挙げています。
- 呼吸が苦しくなり、窒息する危険がある
- 吐いてしまったときに、窒息する可能性がある
- 熱がこもり、熱中症のリスクが高まる
- マスクで顔が隠れるため、顔色や呼吸の異常に気づくのが遅れる
乳幼児は、息苦しくても「苦しい」と自ら言葉で伝えることが難しく、また、自分でマスクを外すことも難しいものです。そのため、特に2歳未満の子どもには、マスクを着用させないことが勧められています。
では、2歳になったらマスクを着けるべき?
ここで誤解していただきたくないのは、「2歳になったらマスクを着けなければならない」という意味ではないことです。
2歳以上であっても、マスクを嫌がる子どもや、上手に着用できない子どもはたくさんいます。
マスクを頻繁に触ったり、ずらしたりしてしまうこともあるでしょう。
そのような状態では、感染を広げないための効果も十分には期待できません。
また、年齢にかかわらず、マスクを着用する場合には、周囲の大人が子どもの様子をよく観察することが必要です。
マスクを嫌がる子どもに、無理に着用させる必要はありません。
マスクを着けない乳幼児を、どうやって感染症から守る?
では、マスクを着けられない乳幼児を、インフルエンザなどの感染症から守るには、どうすればよいのでしょうか。
大切なのは、乳幼児にマスクを着けさせることではなく、周囲の大人が感染を持ち込まない、広げないようにすることです。
例えば、
- 家族みんなで、こまめに手洗いをする
- 咳やくしゃみが出るときは、周囲の大人がマスクを着用するなど、咳エチケットを心がける
- 体調の悪い人は、できるだけ赤ちゃんとの接触を控える
- 室内の換気を心がける
- 家族が、推奨される予防接種を受ける
こうした基本的な感染対策を、日頃から心がけることが大切です。
最後に
感染症を予防することはもちろん大切ですが、何より優先すべきなのは子どもの安全です。大人にとってよい感染対策が、そのまま子どもたちにも当てはまるとは限りません。
今回のお知らせで、ぜひ覚えておいていただきたいのは、次の2つです。
・2歳未満の子どもには、マスクを着用させない。
・2歳以上でも、無理にマスクを着用させる必要はない。
そして、子どもたちを感染症から守るためには、周囲の大人が適切な感染対策を行うことが大切です。
子どもの年齢や発達に応じた、無理のない感染対策を心がけていきましょう。
参考資料
日本小児科学会 予防接種・感染症対策委員会
「乳幼児のマスク着用について」
2020年6月11日公表、2021年4月14日更新、2026年6月3日改訂
※本記事は、日本小児科学会のお知らせを参考に、保護者の皆さんに分かりやすいように内容をまとめたものです。