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学会参加のご報告

院長です。

今日からゴールデンウィークの後半ですね。すでに休日を楽しまれている方も多いと思います。当院もカレンダー通りのお休みをいただいております。今回は、先月の2回の学会に参加についてお伝えしたいと思います。

20日の日曜には、名古屋で開催された『日本小児科学会』に参加してきました。18日から3日間の会期でしたが、今回は20日のみの参加となりました。聴講できたのは、「総合シンポジウム:小児科医は思春期にどうかかわる?-思春期の心理発達的課題の理解」、「教育講演:小児科医なら知っておきたいDCD(発達性協調運動症)の理解と支援」のふたつでした。シンポジウムは4名の専門家の先生からのお話の後、総合討論という形式でした。小児科が診療する対象年齢は、以前は「中学生まで」でしたが、現在は「成人するまで」となっています。小児科クリニックを受診されるお子さんは風邪症状を中心にいわゆる急性疾患で受診されるお子さんが多いのですが、小児科の対象年齢の幅広さを実感するとともに、開業医にも求められる知識や経験の奥深さを改めて感じました。

先週の26日の土曜にはお休みをいただいて、翌27日まで岐阜で開催された『日本周産期精神保健研究会』に参加してきました。この研究会は、医師以外にも助産師、看護師、心理士など多職種の方が集まる研究会です。今回の研究会のテーマは、「家族みんなのその後の物語 ~周産期、それから、を学ぶ~」でした。2日間にわたり数多くのお話がありここではお伝えしきれないのですが、ひとつだけ印象深いものを挙げるとすれば、宮津航一さんの特別講演「命をつなぎ愛を育む」でした。宮津さんは3歳の時に、熊本市にある慈恵病院が運営する「こうのとりのゆりかご」(「赤ちゃんポスト」という呼び方で紹介されることが多いと思います)に、開設初日の2007年5月に預けられた方です。現在は、大学生としての学業の傍らさまざまな社会活動をされており、全国各地で講演もされているそうです(お名前でYouTubeを検索すると、たくさんの動画が出てきます)。彼のお話の内容はわたしにとって、日本における「家族」というものの存在を改めて考えるきっかけとなりました。また、外から見ているだけでは分からない「こうのとりのゆりかご」の実情を知ることもできました。1日お休みをいただきご迷惑をおかけすることになりましたが、妊娠中から途切れることのない支援を掲げている当院にとって、多くの学びを得ることができた実りの多い研究会参加でした。

コロナ禍以降、多くの学会でオンラインでの参加が可能となり、参加する者にとっては大変便利になりましたが、現地参加しなければ感じ得ない肌感覚や他の参加者との直接の交流などはとても貴重な経験です。今後もこのような機会にはできる限り参加し、そこで得たものを皆さんに還元できるよう努めたいと思っています。

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