特別な一日

院長です。

今日、11月11日は、わたしにとって思い出深い日です。平成14年11月に産婦人科医と共に開業したクリニックで、最初の赤ちゃん(女の子)が生まれた日なんです。

予定日より約1か月早く生まれることになったので、準備が十分にできていない上に、保育器に収容するという想定外の始まりでした。開業の2か月前まで新生児科医として10年間NICU(新生児集中治療室)に勤務していましたので、その経験を活かすことができました。幸い赤ちゃんはとても元気で順調に経過し、少し入院期間は長くなりましたが無事に退院となりました。

その後も、健診や予防接種、そして体調を崩したときになどに、彼女はわたしのクリニックを受診してくれました。9年前に今のクリニックに移ってからもしばらくは受診の機会に会うことができていましたが、さすがに成長と共にその機会は無くなりました。寂しくなりましたが、それだけ成長した証でもあります。今年の年賀状で、4月から夢に向かって新たな道に進むことを知らせてくれました。

わたしはこれまで、多くの人たちの協力のおかげで、生まれた瞬間から子どもたちの成長をみる機会に恵まれてきました。小児科医として、というより医師として、これほど魅力的なことはないと思っています。だからこそ今も、新たな命が生まれる場に立ち会い続けられているんだと思います。

来年には二十歳。夢をかなえて生き生きと働く彼女に会える日を、今からとても楽しみにしています。
(2021.11.11)