院長です。今週金曜日の「小児科の先生とおはなししよう」のテーマは、「妊娠中からの子育て」です。いわゆる「胎教」を連想する方もおられるかもしれませんが、今回の内容は全く別物なんです。
妊娠・出産は本来生理的な営みであり、お母さんには、自らの持つ力で赤ちゃんを産むことができるような仕組みが備わっています。赤ちゃんにもまた、自ら生まれてくる力が備わっています。お産はお母さんと赤ちゃんの共同作業です。お産がスムーズに行くためには、お母さんと赤ちゃんが持っている力を、十分に発揮してもらう必要があります。そのためには、妊娠中の(できれば妊娠前からの)準備がとても大切なのです。その準備が不十分だと、妊娠経過やお産のときのトラブルの可能性が大きくなるだけではなく、赤ちゃんの成長・発達にも影響することがわかってきています。
どのようなお産だったかは、産後の赤ちゃんとの過ごし方にも影響を及ぼします。子育ては、赤ちゃんが生まれる前から始まっています。今回は、小児科医の立場から、そして助産師の立場からもお話させていただきます。また、皆さんのご意見やご経験もお聞かせいただきたいと思っています。小児科と助産院が一つになっている施設ならではのテーマです。これからの妊娠を考えておられる方から、既にお子さんがおられる方まで、より多くの方に参加していただきたいと思います。