「汗疹(あせも)」について

院長です。今日は朝から蒸し暑いですね。夜も25℃くらいまでしか下がらず湿度も高く、皮膚のトラブルが起きやすい状況です。
「汗疹(あせも)」は、汗が蒸散しにくい環境で、汗管(汗腺でできた汗を皮膚の表面まで運ぶ管)が閉塞することで、汗管内に汗が貯留し周囲組織に漏れ出るために生じます。汗をかきやすく蒸散しにくいところ(頸部、そけい部、肘、膝など)によくできます。直径2~3㎜の赤い丘疹(中央に小水疱がある)が多発し、周囲が赤くなり、軽いかゆみや熱感、ヒリヒリとした軽い痛みを伴います。掻き破ったりしてしまうと、黄色ブドウ球菌の感染により「とびひ」や「あせものより」を併発することがあります。治療は基本のスキンケアに加え、非ステロイドまたは弱めのステロイド外用薬を塗ります。「あせものより」には外用薬を塗るのに加えて、抗生物質の内服が必要となります。予防のためには、基本のスキンケアをこまめに行うこと、できる限り涼しい環境で過ごすこと、が重要です。暑いとかゆみも増しますし、就寝中もたくさん汗をかきますから、できれば夜もエアコンを使用し涼しい環境を保ってあげてください。