熱中症とかぜ症状

院長です。今日は、熱中症について少し触れてみたいと思います。

熱中症とは、暑いあるいは蒸し暑い環境に長時間居ることで、大量に汗をかくことにより体の水分や塩分が失われ、体温調節がうまくできなくなってしまい、その結果起こるさまざまな症状(元気がない、けいれんを起こす、など)の総称です。
子ども、特に乳幼児は汗をかく機能が大人に比べると十分には発達しておらず体温調節機能が未熟なため、体温を下げるのに時間がかかり体温が上昇しやすくなります。気温が体の表面温度より高くなると、熱を逃がすことができず、反対に周りの熱を吸収してしまう恐れもあります。熱中症というと一般には高齢者が話題になりますが、子どももかかりやすいのです。

この夏は、手足口病をはじめ、さまざまな感染症の流行がみられています。外遊びから戻ってきたお子さんが、しばらくして発熱したときに、それがかぜ症状なのか、それとも熱中症によるものなのか、気になるところだと思います。熱中症の場合は通常、鼻汁や咳・のどの痛みなどの症状を認めることはありませんので、ここが一番大きな違いになると思います。くわえて、発熱するまでの状況、たとえば暑く汗をかくような環境にいたかどうか、水分摂取ができていたかどうか、このようなことも合わせて判断していただくとよいと思います。

熱中症であっても、症状が軽ければホームケアで対応可能ですが、重症の場合は直ちに受診が必要です。下記のリンク、「教えてドクター(https://oshiete-dr.net/)」のフライヤーを参考にしてみてください。

熱中症:https://oshiete-dr.net/heatstroke/