今日は今月の「小児科の先生とおはなししよう」の日でした。今月は「子どものかぜ薬」というテーマでお話させていただきました。
子どものかぜは、その大部分がウイルス感染であり特効薬というものはなく、自然に治るのを待つしかありません。にもかかわらず小児科外来では、くすりが処方されることが多いもの。溶連菌感染などの明らかな細菌感染症に対する抗菌薬(抗生物質)の投与を除けば、ほとんどの薬は不快な症状の緩和のためのものです。すなわち薬を服用してもかぜがすぐに治るわけではないのです。今日は「解熱剤」「抗菌薬(抗生物質)」「抗ヒスタミン剤」「鎮咳去痰剤」について、実際に処方されることの多い個々の薬の効能(投与の目的)・副作用などについて お話ししました。私が話し終わった後は、質問にできる限りお答えし、予定の1時間半はあっという間に過ぎ去りました。
小児科を受診される場合、できれば診断名と、くすりが処方される場合は投与の目的(どのような効果を期待しているのか)について確認しておくことが望ましいと思います。診察の際にわからない点があれば、遠慮なく確認していただければと思います。親御さんがそういったことをしっかり把握しておかないと、効果の有無を判断しにくいし、場合によっては不必要な薬を飲ませ続けることにもなりかねません。市販薬については、特に総合感冒薬については不要な成分が含まれていることが多く、親御さんの判断で服用させることは必ずしも勧められるものではありません。 ちょっと億劫かもしれませんが、薬局で渡してもらえる薬についての説明書きは、しっかりと読んでいただきたいと思います。
次回のおはなし会は5月12日(金)の予定です。詳細が決まりましたら、後日お知らせします。 (2017.4.7.)