昨日のおはなし会

 院長です。昨日は、小児科の先生とおはなししよう、の日でした。テーマは、「感染予防策」でした。さまざまな感染症が流行する季節になり、日常行われている感染対策について取り上げました。お話ししたのは、以下のような内容でした。

・主な感染経路:接触感染、飛沫感染、空気感染
・手洗いについて:通常の手洗いは、十分な時間(20秒~30秒)をかけて行えば、流水でも十分効果がある。おむつを替えた後や食べ物が付着したりした場合は、まず普通の石鹸で洗い汚れを落とし、流水で十分に洗い流す。 手荒れが起こらないように、普段のスキンケアが重要。
・うがいについて:日本独特の習慣で、感染症の罹患を減らすという科学的な証拠はない。行うのであれば水でのうがいで十分で、消毒薬含有のうがい薬は不要。
・マスクについて:健康な人がマスクを使用しても、感染症を予防する効果は乏しい。「咳エチケット」が重要。(咳エチケットについては、2016.11.20.のブログを参考にしてください。)
・冬場の適度な部屋の加湿は、感染症を予防する上ではとても重要。適度な加湿のためには、室温を14~15℃以上に維持する必要がある。

 普段なんとなく行っていることの中に、実は効果が確かめられていなかったり無駄なことが含まれていることも多く、特に感染対策については、これまでの習慣で漫然と行ってしまっていることが多いものです。インターネットで検索してみると、全く逆のことが書かれていることもあります。忙しい日常の中で効果的な感染対策を行うには、できる限り無駄なことを省き、有効な対策を確実に行い継続することが大切だと思います。ノロウイルスの流行が取りざたされており、またインフルエンザの本格的な流行はこれからです。正しい感染対策を心掛け、予防に努めていただきたいと思います。 
 来月は1月20日(金)に開催予定です。 テーマなどが決まりましたら、またお知らせします。  (2016.12.17.)