教科書のデジタル化

院長です。
 昨日の報道によると、教科書をデジタル化していくことが本格的に検討されているようです。スマートホンやタブレット端末がこれだけ普及してきていることを考えれば、必然的な流れなのかなあ、と思います。一方で、「本当にいいのかなあ」と思う部分もあります。たとえば、以下のようなことがあります。

    

 光トポグラフィによる検討では、同じ文章を読む場合でも、紙に書かれた活字で読んだ方が、ものを考える前頭前野がより活発に働いていることが分かります。教科書をデジタル化した場合、このような違いが子どもたちにどのような影響を与えるのか、すでにそういったことが検討され結論が出ているのか、現時点で私自身は情報を持っていません。
 教科書がデジタル化されれば、それが新たな市場を生み出すことは明らかであり、関連する企業などからの働きかけが大きくなることでしょう。実際に使用する子どもたち・先生にとってのメリット・デメリットを、あくまでも客観的な事実にのみ基づいて検討し、子どもたちの将来への影響も含めた長期的な視点に立って結論を出していただければと願うものです。  (2015.5.13.)