院長です。報告が遅くなりましたが、13日の午後は「おはなししよう」会の日でした。今回は「空気中の物質の子どもへの影響:花粉、PM2.5、黄砂、タバコの煙」というテーマで、お話しさせていただきました。主な内容は、以下のようなものでした。
・アレルギー性鼻炎:発症が低年齢化していること(2歳でも発症し得る)。喘息の発症や持続、憎悪の危険因子となること。診断・治療について。抗原回避の方法について。
・黄砂:黄砂が起こる原因と、人への影響について。
・PM2.5:PM2.5とは何か。その発生原因。健康を守る上での環境基準について。黄砂・花粉・喫煙との関係について。
・タバコの煙:健康への影響、特に副流煙について。タバコパッケージの表示の問題点。受動喫煙について。分煙は意味がある? PM2.5の最大の問題はタバコの煙。サードハンドスモークについて。妊娠と喫煙。喫煙の胎児への影響、子どもたちへの影響。
これまでも述べてきましたが、アレルギー性鼻炎の患者さんが増えていること、発症が低年齢化していることは、私自身も日々の診療を通して実感しています。喘息との関係を考えても、できる限り早期に診断し適切な管理を行うことが重要だと思います。時期的には花粉や黄砂、そしてPM2.5の影響が一番気になるところですが、タバコの煙の問題にも時間を割いてお話ししました。実は身の回りにあるもっとも大きなPM2.5の発生源がタバコです。環境省のホームページでは、ほんの少し触れられているだけで、まるでその事実を隠そうとしているかのように感じられます。マスコミ報道もまたそうであり、健康被害を防止する上で分煙が全く意味のない事だという事実は、ほとんど知られていないのではないでしょうか。不完全な分煙の飲食店の場合、その禁煙席でのPM2.5濃度は、北京市の大気中の濃度とさほど変わらないのです。
今回お配りした資料をご希望の方は、受付まで申し出ていただければお渡しいたします。
来月の予定ですが、4月10日(金)の午後2時からを予定しています。詳しいことが決まりましたら、また改めてお知らせしますので、しばらくお待ちください。 (2015.3.15.)