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麻疹(はしか)の流行

麻疹の流行状況

院長です。

麻疹(はしか)が全国的に流行していることは、報道などでご存知の方も多いと思います。国立感染症研究所感染症疫学センターの発表によれば、今年に入ってからの麻疹の感染者の報告数は3月19日現在、増加傾向にあり、和歌山県を除く近畿2府3県でも感染者が報告されています。

chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://id-info.jihs.go.jp/relevant/vaccine/measles/060/meas25-11.pdf

先週には隣接する奈良市で、麻疹患者の発生が報告されました。

chrome-extension://efaidnbmnnnibpcajpcglclefindmkaj/https://www.pref.nara.jp/secure/320817/houdou032604.pdf

麻疹の現状

日本では、かつては毎年春から初夏にかけて麻疹の流行が見られていました。わたし自身の経験は、開業医となって間もない2003年にお一人麻疹のお子さんが受診されたのが最後です。その後のワクチン接種の普及により、日本は2015年3月にWHOから、麻疹の排除状態にあることが認定され、その後は、海外からの輸入例と、輸入例からの感染事例のみを認める状況となっています。

麻疹ウイルスの特徴と対策

麻疹は感染力が非常に強く、空気感染や飛沫感染で拡がっていきます。マスクや手洗いで感染を防ぐことはできません。ウイルス感染であり特別な治療薬は無く、発熱は1週間前後続きますが、症状に合わせた対症療法で回復を待つことになります。

日本では2000年前後の流行では、年間約20~30人の死亡が報告されていました。また、世界中では2022年に、主に5歳以下の子ども約136,000人が亡くなったと推測されています。唯一の有効な予防法はワクチンの接種によって麻疹ウイルスに対する免疫を獲得することであり、2回のワクチン接種により、麻疹発症のリスクを最小限に抑えることが期待できます。(MRワクチンについては、供給不足の状態が続いており、現状を別途「お知らせ」でお伝えします)

下記に、わたしもときどき参考にさせて頂いている「教えてドクター! こどもの病気とおうちケア」に掲載されている麻疹のフライヤーのリンクを掲載しますので、ご覧になってください。

https://oshiete-dr.net/hashika

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