院長です。今週初めから「遠くが霞んで見えるなあ。」と感じていました。加齢現象かと一瞬思いましたが、すぐに原因がはっきりしました。中国から飛来した「PM2.5」でした。一部の自治体では、注意喚起が出されているようです。韓国では、PM2.5の影響で感染症にかかりやすくなり、インフルエンザに再感染する人が増えているという報道もみられています。PM2.5については、昨年10月にこのブログで取り上げました。そこから一部を以下に引用します。
各自治体で大気中のPM2.5濃度を測定し、国が定めた暫定基準(1日平均70μg/㎥)を上回る場合には、住民に外出や屋外の運動を控えるよう呼びかけることとなりました。外出の際に気にされた方も多いかと思いますが、実は我々の周りには、北京市に匹敵するような高濃度のPM2.5が存在する環境があるのです。それは「喫煙」によってつくりだされます。そう、受動喫煙の問題です。例えば、主な商業施設内でのPM2.5の濃度は以下のようになります。
全面禁煙のコーヒー店 25μg/㎥以下
完全分煙のファーストフード店の禁煙席 50μg/㎥
パチンコ店 200μg/㎥
完全分煙のファーストフード店の喫煙席 300μg/㎥
不完全分煙の居酒屋 禁煙席 430μg/㎥
不完全分煙の居酒屋 喫煙席 630μg/㎥
自由喫煙の居酒屋 700μg/㎥
タクシー内喫煙 1600μg/㎥
国は元々、健康に影響が及ばないPM2.5濃度として、1日平均35μg/㎥以下という環境基本法に基づく基準値を定めています。
PM2.5のことが報道されるたびに、中国に何とかしてもらえないものか、国の方で働きかけることはできないものか、そんな思いを抱くのですが、その前に国内で解決しておかなくてはならない問題が今も目の前に存在しているのです。
(詳しくは「PM2.5問題に関する日本禁煙学会の見解と提言」をお読みください。)