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新生児蘇生法の講習会に参加してきました
院長です。
およそ1週間前の土曜日、お休みをいただいて新生児蘇生法(NCPR)の認定更新のための講習会に参加してきました。
新生児蘇生法(NCPR)普及事業は、日本周産期・新生児医学会が行っているもので、「すべての分娩に新生児蘇生法を習得した医療スタッフ(小児科医、産科医、助産師、看護師)が新生児の担当者として立ち会うことができる体制」の確立を目指し2007年にスタートした事業です。「新生児蘇生法(NCPR)講習会」を受講後、試験に合格し所定の手続きを経て「新生児蘇生法修了認定」の資格を得ることができます。今回の講習は、3年に1度の資格更新のための講習会でした。
満期で生まれた赤ちゃんのうち、約85%は短時間のうちに呼吸を開始しますが、約10%の赤ちゃんは皮膚乾燥や刺激などの処置を必要とします。そして残りの約5%の赤ちゃんが人工呼吸などの蘇生処置を要するとされています。
わたしは1992年4月から開業医となる直前の2002年9月まで、新生児科医としてNICU(新生児集中治療室)に勤務していました。日本の分娩の約半数を取り扱っている一般産科診療所や助産所では当時、新生児の蘇生法を習熟しているスタッフが分娩に立ち会うということは稀なことでした。順調な妊娠経過であっても重篤な仮死状態の赤ちゃんが生まれる可能性はあり、十分な蘇生処置を受けられないまま状態の悪い赤ちゃんが搬送されてくる場合も多かったのです。
NCPR普及事業は、仮死による障害児や死亡者の発生を少なくするために、新生児を取り扱うすべての医療従事者が標準的な新生児の蘇生法に習熟できるよう始められたもので、数多くの方がすでに受講され、全国の分娩施設に勤務しておられます。産科医と共に開業したときに、わたしがすべての分娩に立ち会うことにしたのは、もしも仮死状態の赤ちゃんが生まれても、すぐに蘇生処置を開始するためでした。その当時のことを思うと、分娩の環境は大きく改善されていることを実感します。
新生児蘇生法のガイドラインは、定期的にアップデートされています。わたし自身は数多く新生児の蘇生を経験していますが、定期的にこの講習を受けることは、新たな情報を得て知識を改めて整理し、手技の再確認をする貴重な機会となっています。実際に使う可能性はとても小さいのですが、最新の情報に遅れることのないよう、これからもこの機会を大切にしたいと思います。