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インフルエンザB型の流行:A型との違いと注意点
「インフルB型はA型より軽い」は本当?
院長です。
インフルエンザB型の流行が続いています。すでに罹った方も多く、情報提供としては遅くなってしまったのですが、今回はインフルエンザB型の特徴・注意点についてまとめてみたいと思います。
発熱
「B型はA型よりも症状が軽いんですよね?」「熱もそこまで高くならないですよね?」と尋ねられることがあります。確かに大人では39℃以上の高熱が、A型のほうが多いという傾向があります。しかし子どもを対象にした研究では、B型のほうが高熱を出しやすいという報告があります。大人でのイメージを、そのまま子どもに当てはめるのは危険です。
下痢や嘔吐などの消化器症状
B型では、「下痢」「腹痛」「吐き気・嘔吐」といった消化器症状が、A型に比べやや多い傾向にあります。インフルエンザの流行期に「発熱と腹痛」「発熱と下痢」という症状があれば、胃腸炎だけではなくインフルエンザの可能性も考えることが大切です。
足の強い痛み
B型では、良性急性小児筋炎(BACM)という状態がみられることがあります。主に学童期の子どもにみられる、一過性の筋炎(筋肉の炎症)で、多くはインフルエンザなどのウイルス感染の回復期に発症します。特徴は、熱が下がった後(2~4日目頃)に、突然ふくらはぎを強く痛がる(歩けない、つま先立ちになる、抱っこを求める)というものです。海外の研究では、この筋炎の約7割がB型に関連していたという報告もあります。男児にやや多く、ほとんどは1週間以内に自然に回復します。「痛みが強く立てない」「ぐったりしている」といった場合は、受診してください。
重症度
「A方に比べてB型は軽い」というのは、誤解です。シーズンによっては、インフルエンザ関連の小児死亡の多数がB型という結果が報告されています。B型が弱いウイルスというわけではありません。特に「5歳未満」「基礎疾患のある子」「ワクチン未接種」のお子さんでは注意が必要です。
おわりに
既に今シーズン、2回インフルエンザにかかったお子さんがたくさんおられます。しばらくはこのB型の流行は続くのだろうと思います。A型に比べてB型が軽いわけでは無く、これまで述べてきたような特徴があります。「B型だから大丈夫」と思い込まず、目の前のお子さんの様子を丁寧にみることが何より大切です。正しい情報をもとに、冷静に、でも油断せず。流行期を一緒に乗り越えていきましょう。