カテゴリー: 母乳育児

 授乳と職場復帰

こんにちは。助産師の谷口です。 今年もこの季節がやってきました。
授乳に関して、「このまま続けるのか、やめてしまうのか・・・」とお母さんたちが悩む季節です。 育児休暇を終えて職場復帰するのに、子どもが1歳・2歳・3歳になってからという方もおられますが、きりのいい新年度にあわせようと計画される方も多くおられます。
今現在授乳をしておられるお母さんは、それに伴って、おっぱいをどうし…

 おはなし会にて

助産師の谷口です。

昨日は小児科で開催されている「小児科の先生とおはなししよう」の日でした。相変わらずとても暑い日でしたが、9名のお母さん方がお集まりくださいました。「母乳育児」がテーマだったこともあり、久々に私もご一緒させていただきました。た…

 断乳についてお悩みのお母さん方へ その2

助産師の谷口です。
以前このブログで、断乳についてお話をしました。
「断乳についてお悩みのお母さん方へ」というページですが、もし今「いつまで授乳を続けようか」「断乳が必要なのかどうか」とお考えの方には、ぜひ一度お読みになっていただきたいと思いま…

 断乳についてお悩みのお母さん方へ

断乳を始めてすぐ、あまりのおっぱいの張りの強さに耐えられなくなって相談に来られるお母さん方が時々おられます。
お子さんに言い聞かせて始めたところまではよかったのですが、おっぱいをもらえなくなった環境の変化に泣いてしまうお子さんをなだめるのに精一杯で、ご自分のおっぱいのケアについて考える余裕もなかったようです。
さらに断乳を決意した理由について伺うと、「一歳になったから」とか「職…

 母乳とくすり(授乳中のお母さんの服薬)

桑原です。表題の通り、母乳とくすりについて。
授乳中のお母さんが薬を内服する際に、処方されるお医者さんから服薬中の授乳を止められることがあるようです。このような理由で授乳を止められたお母さんと赤ちゃんのことを想うと、いたたまれない気持ちになります。多くのお母さんは、母乳分泌を維持するために大変な苦労をされますし、おっぱいを突然取り上げられた赤ちゃんの悲しみはとても大きいことでしょう。場合…

 母乳は赤ちゃんのフルコース

桑原です。前回は授乳に関係するホルモンのお話でした。今回は授乳中の母乳の成分の変化について。
母乳は二つのホルモン、プロラクチンとオキシトシンが同時に働くことにより分泌されることは、前回述べたとおりです。そしてこの二つのホルモンは、赤ちゃんがお母さんのおっぱいを吸うことにより分泌されます。したがって、母乳が作られるのは赤ちゃんがおっぱいを吸っている間であり、赤ちゃんがおっぱいを吸い始めて…

 お母さんと赤ちゃんの共同作業

桑原です。今日は母乳分泌に関することについて。

母乳はお母さんの血液から作られます。母乳が作られ分泌されるためには、二つのホルモンの働きが必要です。
一つ目がプロラクチン。母乳を作る働きをするホルモンです。赤ちゃんがおっぱいを吸うことで乳頭が刺激されることによりお母さんの脳下垂体から分泌され、乳腺細胞を刺激することで母乳が作られます。作られた母乳は球状の乳腺腔内に溜…

 生後3か月を境に授乳パターンは変化します

桑原です。今日は時々相談される授乳に関することについて。赤ちゃんの授乳に関して知っておいていただきたいことを書こうと思います。

反射的哺乳、随意哺乳
生まれてすぐの赤ちゃんでも、乳首が頬に触れるとそちらの方向に顔を向け(口唇探索反射)、口の中に乳首をとらえるとリズミカルに吸い始めます(吸啜反射)。生後3ヶ月までの赤ちゃんは、これら一連の反射によりおっぱいを飲み、…

 「母乳」「体重の増えがよくない」

桑原です。
 小児科外来には、ときどき赤ちゃんの体重の増え方を気にされて受診される方がおられます。そのほぼ100%が母乳だけで育てておられる方です。原因は大きく分けて二つ。一つは、お母さん自身が母乳の分泌量に不安をもっていて、十分量飲めていないのではないかと気になっている場合。もう一つは、保健師さんの家庭訪問や乳児健診の際に、体重増加が良くないと言われて不安になったり受診を勧められた場合…

 当院の「母乳哺育の推進」

桑原です。少し長文になりますが、今日は母乳に関することについて。  
 ありきたりの表現を借りれば、「当院は母乳哺育を推進」しています。しかし、あえてホームページなどで「母乳哺育の推進」という言葉は使っていません。我々の考えの根底にあるのは、「哺乳類であるヒトの母親が、我が子を自らの母乳で育てるのは当然の事である(お母さんも赤ちゃんも、それができる能力をちゃんと持っている)。」ということ…