最近思ったこと

助産師の谷口です。ブログの更新が久々になってしまいました。

先日、息子の通う高校で開かれた講演会に出席しました。
高校教諭を経てスクールカウンセラーの経験をお持ちの先生をお招きして、「思春期の子どもの心とその関わり」というテーマでお話しいただきました。
私も例にもれず、思春期真っただ中の息子への関わり方には日々難しさを感じています。特に反抗期についてはいつも考えていて、家で不機嫌な表情の息子をみると、つい腹立たしい気分になったり、時に悲しくなったりもします。「小さい時はあんなに素直でかわいかったのに・・・」と。

ところで反抗期ですが、その先生が仰るに、「親と子の関係の結び変え」という大きな意味があるのだそうです。親に子が多くを委ねた状態にある「たての関係」から、親と子が互いに尊重しあう対等な関係「よこの関係」になっていく過程で、子は「自分をわかってほしい」「一人前になりたい」という一心で、「無我夢中で反抗している」そういう時期なのだというのです。時期や期間・パターンなど、子どもたち一人一人様々ではあるようですが。
この反抗期はいずれは終わるもので、それまでは「じっと待つ」しかないのだそうです。じっと待つことはとてもしんどいことのように思えますが、それでも「大人になるために、必死で頑張ってるんやなぁ」と考え方・見方を変えてみれば、それはそれでいじらしく、ここまで立派に成長したなぁと感じることもできるような気がします。
じっくりとお話を聴いていて、ホッと肩の力が抜けていくような気がしました。
思い返してみれば私にも、親を何だか鬱陶しい存在に感じたり、何かしら苛々したりした時期があったように思います。たぶんその頃私の両親も、難しい時期の娘に手を焼き、思い悩んでいたのかも知れません。
人はみんなそうやって、育ち育てられ、そして自らが親になり育てていく存在になるんだろうと思います。役割は順送りですね。
これからはあれこれと深く悩まず、ガミガミ言わず、そんな時期にある息子をゆっくり見守っていこうと思えました(できるかな・・・?)。
そして両親にも感謝しなければいけないなぁと思います。

子育てにはいろんな時期があり、いろんな悩みが次々とやってきますね。
その一つ一つの意味をじっくり考えたり、時にはがらっと発想を変えてみることが、しんどいと感じる時期を上手に乗り越える一つの方法なのかも知れません。
何かしら困難を感じるときには、気軽に声をかけてくださいね。
助産師として、また子育てする母親の一人として、みなさんの力になれたらと思います。

助産師 谷口利絵