断乳についてお悩みのお母さん方へ

断乳を始めてすぐ、あまりのおっぱいの張りの強さに耐えられなくなって相談に来られるお母さん方が時々おられます。
お子さんに言い聞かせて始めたところまではよかったのですが、おっぱいをもらえなくなった環境の変化に泣いてしまうお子さんをなだめるのに精一杯で、ご自分のおっぱいのケアについて考える余裕もなかったようです。
さらに断乳を決意した理由について伺うと、「一歳になったから」とか「職場復帰のため保育園に入ることになったから」というものが圧倒的に多いように思います。中には「子どもはおっぱいが大好きで、まだやめなくてもいいと思っているけれど、まだ吸わせてるの???との周りの声に耐えられなくなった」というものもあります。

お子さんが自分で決めて自分からおっぱいとお別れする「卒乳」は、徐々に授乳回数が減ってきているのでおっぱいはそれほど張らず、特別なケアを必要としないことが多いです。それに比べると、昨日までしっかり飲ませていたおっぱいを突然終わらせてしまう「断乳」は、お母さん・お子さんともに精神的にも身体的にも充分に準備してからすすめていくことが必要だと思っています。
それより何より、先に申し上げたようなことはおっぱいをやめなければならない理由にはならず、むしろ続けるメリットのほうが大きいのではないかと思います。
その理由はまた、後日お話するとして・・・。

「おっぱいをやめようかどうしようか・・・」とお悩みのお母さん。一人で悩んで答えを出すまえに、ぜひ一度助産院にご相談にいらしてください。
様々な事情もおありでしょうから、お子さんの気持ちを一番に考えつつ、お母さんとお子さんにとって一番いい方法を見つけるお手伝いがしたいと思っています。

助産師 谷口利絵