カテゴリー: 思うこと

 4周年

 院長です。気持ちのいい朝ですね。皆さんはこの連休をどのようにお過ごしでしょうか。
 今日10月10日は体育の日。 そしてこのクリニックと助産院が4年前に産声を上げた日、でもあります。開院してから、あっという間の4年間でした。前のクリニックから場所を移し、助産院を併設したクリニックとして、新たなスタートを切りました。小児科クリニックと分娩施設が一緒になるというのはとても珍しい形態ですが、…

 母乳とくすり②

 院長です。母乳とくすりについて、前回のエントリーに少し補足させてください。
 授乳中にくすりを飲んでも大丈夫かどうか、処方された先生から授乳を中断するように言われたけれど本当にそうなのか、これまでもこのような問い合わせをたくさん受けてきています。その都度、個々の薬物について確認し、お答えしてきました。これまでに授乳を中断したほうがよい、ということは一度も経験していません。
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 仕事納め

 院長です。今日は当院の仕事納めの日でした。午後はスタッフ総出で大掃除。さっぱりして新年を迎える準備ができました。  この1年もスタッフのみんなに支えられ、大きなトラブルなく過ごすことができました。この場を借りて感謝したいと思います。本当にありがとう。
 
 来る2016年に向けて、今、考えているのは、「人にやさしい医療」を実践することです。
 この一年も、多くの人と…

 今月のおはなし会について

 院長です。今月の「小児科の先生とおはなししよう」は、今週の金曜日に行います。今回は少し変更点があります。
 この会を始めて1年が経ちました。当初はどのような形で進めるのがいいのか試行錯誤でしたが、最近は一定の形になってきていました。一つのテーマについてまず僕の方からお話しさせていただき、その後にテーマに関することや、それ以外のことも含めた様々な疑問にお答えする、そんな流れです。それなり…

 発育曲線が持つ意味

院長です。今回は、母子健康手帳にある「発育曲線」について考えたいと思います。
 発育曲線は、厚生労働省が10年ごとに全国の乳幼児の身長や体重を男女別に集計したデータを元に、成長の推移を表したグラフのことです。母子健康手帳に掲載されている一番新しい曲線は、平成22年9月の1ヶ月間に全国で無作為に選ばれた子どもを対象に調査された厚生労働省のデータを元にしています。成長曲線の色のついた範囲は、…

 「母乳の売買」事件に接して考えたこと②

 院長です。前回は母子健康手帳の変遷を通して、日本における育児支援の流れと、育児という本来は楽しくあるべき親子の自然な営みが、健診の場で医療者が行う指導によって逆に傷つけられてしまうことがあるという現実に触れました。一度定着してしまった、正しい育児を医療者が親に教えるという関係が、今もなお残っています。その上で、日本における母乳育児支援について考えてみたいと思います。
 生後1か月健診時…

 「母乳の売買」事件に接して考えたこと①

 院長です。皆さんもご存知かと思いますが、先日「インターネットを介しての母乳売買」に関する報道がなされ、厚生労働省をはじめ各団体からの声明が出ています。 http://jalc-net.jp/data/p_seimei20150709.html
http://www.bonyu.or.jp/index.asp?patten_cd=12&page_no=20
http:/…

 乳児健診に求められるもの

 院長です。当院の外来には、健診をきっかけに不安を抱かれたお母さんが、相談に来られることがあります。産科での1か月健診後に多いのは、体重の増え方について。その多くの場合は、体重増加が少ないことを健診で指摘されて、相談に来られます。地元の自治体での3・4か月健診後についても、一番多いのが体重増加についての相談です。ではなぜ、体重の増え方が重要視されるのでしょうか?
 一番の理由は、授乳量を…

 くる病と母子健康手帳の改訂

院長です。大型連休、皆さんはどのようにお過ごしでしょうか。
 今日は、子どものくる病に関するサイトをご紹介したいと思います。私が参加している新生児科医のメーリングリストで紹介されたものなのですが、一般の方向けのサイトの記事なので、分かりやすく書かれています。

『子供のくる病が急増、その原因が母子健康手帳の改訂にあった!?』
http://www.excit…

 無痛分娩について

院長です。唐突な題名ですみません。
無痛分娩について考えています。以前から個人的な考えは持っていたのですが、この本が出たことをきっかけに、一度じっくりと考えてみようと思いました。
読んでみて現時点で思っているのは、無条件に無痛分娩をお産の選択肢の一つとして取り入れることには小児科医として賛同できない、ということです。ただ、私自身が無痛分娩でのお産をみたことがなく、様々な視点か…