カテゴリー: 赤ちゃん

 育児休暇

院長です。 小泉環境大臣が育休をとるということが、話題となっています。その間に何をなさるのか、個人的にはその点が気になっています。 私見ですが、子どもにとっての父親と母親の役割はそれぞれにあって、代わることができることとできないことがあると思っています。特に新生児期から乳児期においては、赤ちゃんの立場から考えると、母親にしかできないこと、母親がやった方がよいことが多くあり、そのような時期の父親の役…

 生まれました

院長です。 今月、うちの助産院でお二人の方がお産をされました。お一人は3人目の出産で、当院で2度目のお産。お一人は2人目の出産で、当院でのお産は初めての方でした。お二人ともご家族に囲まれての、とてもいいお産でした。お母さんも赤ちゃんも順調に経過されて、予定通りに退院されました。赤ちゃんの表情やしぐさは、1日ごとに変化していきます。私もたくさん抱っこさせてもらって、日々の成長を目の当たりにして、大い…

 健やかな成長のために

 院長です。
 今月の「小児科の先生とおはなししよう」は、赤ちゃんの成長に関することをテーマとしました。
 赤ちゃんの成長というと、母子手帳にある成長曲線が思い浮かぶのではないでしょうか。健診の際の計測値を、グラフに記入されている方も多いかと思います。例えばその時の計測値、一番多いのが体重の場合なのですが、基準とされるグラフの色のついた部分の下の方であったり、上の方であったり、…

 子どもの生活習慣病:胎児期の要因

 院長です。子どもの生活習慣病について、今回は胎児期の要因について触れたいと思います。
 胎児期の栄養環境が悪くなってしまった場合、お腹の中の赤ちゃんは、供給された栄養をしっかり体に蓄える方向に適応します。それは遺伝子の働きのレベルでの適応で、出生後もそのような環境が続くものとして変化します。
 近年20~30歳代の妊娠可能な年齢の女性では、やせ願望に伴う過度なダイエットが問題…

 生まれました②

 院長です。前回の続きです。
 お母さん、3回目の出産でした。会陰の裂傷はごくわずかで、縫合の必要はありませんでした。心配されていたお産の後の子宮収縮の痛みも、しっかり収縮しているにもかかわらず軽く、出血もごく僅かでした。そのためか、入院中は大きな問題なくごく普通に動いておられました。 授乳は、決して教科書通りの「正しい姿勢」とは言えませんでしたが、授乳クッションも必要としない自然な姿勢…

 生まれました①

 院長です。先日、うちの助産院で赤ちゃんがうまれました。もちろん僕も立ち会いました。でもそこは、お母さんと赤ちゃん、お父さん、介助する助産師とスタッフの世界です。一つの大きなシャボン玉に包まれているかのような、とても繊細な空間です。僕が余計なことをすると、そのシャボン玉はすぐに壊れてしまいそうで、できる限り存在を消して、ただ見守っていました。  静かに、でも着実にお産は進み、本当にきれいな、元気な…

 Family Integrated Care

 院長です。もう1週間が経ってしまいましたが、16日からの3日間、富山市で開催された日本周産期新生児医学会に参加してきました。今回はワークショップでの発表があったのですが、それが初日に終わったので、2日目以降はじっくりさまざまなお話を聞くことができました。その中で特に印象的だったのは、最終日のランチョンセミナーでした。今回のランチョンセミナーの主題は「母児の出会い、愛着形成を産科· 新生児科で考え…

 今週のおはなし会について

 院長です。今週金曜日の「小児科の先生とおはなししよう」は、「当院が行う母乳育児支援、そしてお産との関わり」というテーマとさせていただきました。
 現在の地にクリニックを開業してから4年近くになります。その前の10年間は、産婦人科医との協働開業の時代でした。全てのお産に立ち会い、入院中から産後も継続して赤ちゃんとお母さんの成長を見守り続けました。その中で特に重点を置いていたことの一つが、…

 幸せなお産

院長です。
 少し時間が経ってからの報告になってしまったのですが、先週の日曜日2月28日に、京都市で行われた「バースハピネスを考える」というシンポジウムに参加してきました。「日本妊産婦支援協議会りんごの木」というお母さんたちのグループが主催されたもので、全国から多くの方々が参加されました。約150名が定員の会場は満席で、午前中から夕方にかけ長時間にわたり「幸せなお産とは、その実現のために…

 発育曲線が持つ意味

院長です。今回は、母子健康手帳にある「発育曲線」について考えたいと思います。
 発育曲線は、厚生労働省が10年ごとに全国の乳幼児の身長や体重を男女別に集計したデータを元に、成長の推移を表したグラフのことです。母子健康手帳に掲載されている一番新しい曲線は、平成22年9月の1ヶ月間に全国で無作為に選ばれた子どもを対象に調査された厚生労働省のデータを元にしています。成長曲線の色のついた範囲は、…