院長です。

“「新しい生活様式」の実践例”では、「家に帰ったらまず手や顔を洗う。できるだけすぐに着替える、シャワーを浴びる。」「手洗いは30秒程度かけて水と石けんで丁寧に洗う(手指消毒薬の使用も可)」とされています。
家に帰ったらまず手や顔を洗う、というのは、これまでの習慣の延長として特に抵抗なくできるのかもしれません。ただ、「着替える」「シャワーを浴びる」というのは、帰宅時間にもよりますが、毎日のように行うことは難しいのではないでしょうか。衣服に付着したウイルスからの感染例は報告されておらず、帰宅後すぐにシャワーを浴びたりする必要はないと思います。手洗いについてはこの通りなのですが、大人でさえ30秒というのはかなり長く感じると思いますし、厳密に継続するのは困難だろうと思います。
京都大学の宮沢孝幸先生は、感染者がくしゃみをした場合、一回で約100万個程度のウイルスが飛散し、そのうち1万個以上が短時間に体内に入ることで感染リスクが高まるため、それをいかに抑えるかが重要だと指摘されています。具体的な方策として、感染する危険性が無くなる100分の1に減らすための方策を提示されています。その中の、手洗いし関するものについて、下記に記します。

1.手洗いは水で15秒でOK!  完璧に洗うよりこまめに洗う。
2.手洗い後のタオルに付いたウイルスではほぼ感染しない。
3.外出時はウエットティッシュで手をぬぐう。
4.顔は極力触らない。顔を触るときは手を洗って拭いて、コロナウイルスを100分の1まで減らしてから。

医療現場での感染対策も、無理に完璧を求めてしまうと同じレベルでの対策の継続が困難になり、失敗に終わることがあります。最低限必要な対策を、確実に行い続けることが大切なのだろうと思います。地域での流行が無ければ、こまめに手洗いをすることを意識するだけで十分でしょうし、地域で流行の兆しがみられたときには、そこにいくつかの対策を加え(帰宅後に顔を洗う、外出時はウエットティッシュで手をぬぐう、など)、それらを確実に行い続けていただければと思います。  (2020.6.15.)