院長です。早いもので、今日で1月も終わりです。今月は例年以上に、インフルエンザで受診される方が多くなりました。まだしばらくは、この流行は続きそうな感じがしています。
 今年の流行の特徴は、A型とB型がほぼ同数だということ。例年はどちらか一方の型の流行が中心になることが多いのですが、今年は最初からほぼ同じペースで、両方の型が流行しています。インフルワクチンの供給数が足りず、接種できなかった方が多かったことも影響しているのかもしれません。
 風邪やインフルエンザの予防策として手洗い・うがいが強調されていますが、家の中の環境、特に部屋の加湿は大変重要な要素とされています。1年の内で冬は空気が一番乾燥する季節です。そして一日の中で一番乾燥するのは、気温が最も低くなる夜から早朝にかけて、ちょうど眠っている時間帯です。この時間帯に、のどや鼻の粘膜に付着したウイルスがいちばん増殖しやすいのです。したがって、この夜間の湿度維持(空気が十分量の水分を含んでいること)がとても重要となります。
 十分な湿度を得るためには、室温の維持が重要であることは意外と知られていません。夜間にいくら加湿器を使用していても、暖房を使用せず室温が下がってしまうと、空気中に含まれる水分が減少して、呼吸のたびにのどや気管・気管支の粘膜から水分が奪われ、ウイルスが感染しやすい状況になってしまうのです。
 インフルエンザウイルスは、湿度が50%だとすると、室温が18℃以上であれば増殖が抑えられるとされています。60%とすると室温は14℃で大丈夫です。つまりこの季節の夜間の過ごし方としては、室温を少なくとも14℃以上に維持し(布団に入って暑くない程度)、加湿器を使用するなどして湿度を50~60%に維持することを目標にすればよいと思われます。
 一度インフルエンザに罹っても、油断は禁物です。両方の型に罹ることがあるのです。予防策として、室内の湿度の維持にも気を配っていただきたいと思います。  (2018.1.31.)