おはなし会の再開にあたってのお願い

院長です。 コロナ禍前、1か月に1回「小児科の先生とおはなししよう(略称、おはなし会)」という催しを開催していました。ひとつのテーマ、主に医学的な事柄(例えば「風邪」「離乳食」「子どもの睡眠」「予防接種」というようなもの)について私がお話しし、その後に参加されたお母さんからの質問に答えたり、テーマ以外の普段の診察の場面では話せない話題などについてお話ししたり、お母さん同士でお話ししていただい…

 食品による窒息

院長です。今日は、事故予防についての情報をお伝えしたいと思います。 2020年10月に出された日本小児科学会の「〜食品による窒息   子どもを守るためにできること〜」という提言が改訂され、昨年12月に公開されました。 食品による窒息によりお子さんが亡くなる事例が、しばしば報告されています。小児科学会のホームページには、提言とともに動画による解説も掲載されています。と…

 今年を振り返って

院長です。 皆さんはどのように大晦日をお迎えでしょうか。ご自宅で過ごされている方、旅行にお出かけの方、ご実家で過ごされている方、それぞれに穏やかに過ごされているよう祈ります。 今年は、新型コロナウイルス感染症がようやく収束し、以前の生活を取り戻すことができた一年でした。子どもたちの日常も、本来の姿に戻ったように思います。一方でコロナ禍の間、他の感染症の流行がおさまっていた反動なのか、さ…

 赤ちゃんとお母さんの愛着形成と、お父さんの役割

院長です。前回に引き続いて、生後間もない時期の赤ちゃんとお母さんの愛着形成とお父さんの役割について、お伝えしたいと思います。 お母さんは、胎動を自覚するころからお腹の中のわが子を認識し、母となる準備を始めるとされています。最近は妊婦健診の際の超音波検査によりお腹の中の赤ちゃんを視覚的に認識できるようになっていますから、その始まりは妊娠のより早い時期になっていると考えられています。 この…

 愛着について

院長です。先日のブログの続きで、「愛着:アタッチメント」についてお伝えしたいと思います。 哺乳類の子どもにとって、自然界の中で母親から長期間物理的に離れることは、ほとんどの場合、死を意味します。赤ちゃんが母親から離れないように、母親が自分から離れないようにする仕組みを持っていて、ボウルビィ(イギリスの児童精神科医)はこの仕組みについて、「アタッチメント」と呼びました。ボウルビィは、哺乳類の親…

 バースカンガルーケア

先日お伝えした産前・産後支援員養成講座でお話しした内容から、「バースカンガルーケア」に関することをお伝えしたいと思います。 バースカンガルーケアとは、生まれたばかりの赤ちゃんを裸のままお母さんのおなかの上にのせて、そのまま過ごしてもらうことを言います。以前は生まれたばかりの赤ちゃんは、清拭や計測のためにしばらくお母さんから離れ、服を着せられて、その後に抱っこしてもらうという施設がほとんどで、…

 「マタニティブルーズ」と「産後うつ病」

院長です。 先日お伝えした産前・産後支援員養成講座でお話しした内容から、「マタニティブルーズ」と「産後うつ病」に関することをお伝えしたいと思います。 マタニティブルーズは出産後の女性の15~35%が経験する一過性のうつ状態で、分娩後最初の1週間、特に産後3~5日が発症のピークといわれています。数日から2週間以内に自然と軽快するのが特徴です。 産後うつ病は出産後の女性の10~15%…

 昨日の講演

院長です。ご無沙汰しております。早くも12月ですね。年々時間が経つのが早いと感るようになりました。 昨日の日曜日、京都市内で開催された『産前・産後訪問支援員養成講座』でお話ししました。 https://kyoto-kosodatepia.jp/yoseikoza/sanzensango_houmon/ わたしの担当は『「子どもの発育・発達、育てにくさへの対応などを学ぶ」~赤ちゃん…

 11周年

 院長です。  少し時間が経ってしまいましたが、おかげさまで先日、くわはらこどもクリニックと悠育助産院は、11周年の日を迎えました。無事にこの日を迎えることができ、関係するすべての方々に、心より感謝申し上げます。本当にありがとうございます。

 熱中症を予防しましょう

院長です。 毎日暑い日が続きますね。外に出る気がしないくらいの猛暑ですが、それでも夏休みに入って元気いっぱいの子どもたちは、外で遊ぶ機会が多くなっていると思います。こんなときに注意が必要なのが熱中症です。 熱中症とは、高温多湿な環境下において体内の水分・塩分のバランスが崩れたり、体内の調整機能が破綻したりするなどして発症する障害の総称です。 ヒトの体温調節は、次のように行われてい…